kintone hive osaka vol.7 レポート

こんにちは、さとうです。
各地でkintone hiveが開催されていますね^^
今回は5月23日(木)になんばHatchで開催された
kintone hive osaka vol.7 」のレポートです!

▼kintone hiveとは?
 日頃から業務の中でkintoneを活用しているユーザーが
 一堂に会し、業務改善プロジェクト成功の秘訣や
 活用のコツをそれぞれの視点で解説。
 貴重なノウハウやアイデアを交換するリアルイベントです。
kintone hive公式ポータルサイト
https://kintone.cybozu.co.jp/jp/event/hive/

今年の会場は なんばHatch

昨年まではグランフロントで開催されていたkintone hive大阪ですが、今年はなんばHatchへ会場を移しての開催となりました。
司会は関西営業・マーケティング統括の玉田さん。とってもさわやかでした!

社長のポケットは宝の山

登壇されたのは赤いメガネ∞ がチャームポイントの高正工務店 西垣さん。

初めてのシステム導入


高正工務店様は新築工事や増改築、リフォーム、不動産買取を主な事業とされている創業20年の工務店。
西垣さんが転職して、社長にToDoを聞いたところ裏紙に書いてあるやることリストが出てきたり顧客リストを訪ねるとケータイ電話が渡されたという。西垣さんは前職の経験から情報の蓄積の必要性を感じていたので、まずは社内にシステムが必要だと感じ動き出したのがそもそものkintone導入のきっかけに。

求めるシステムは、費用の負担が少なく、使いながら改善でき、スマホやPCで利用できる製品。色々探していたところ、kintoneがマッチしそうだということで導入へ踏み切った。

効果はすぐに現れた

kintoneは主に問い合わせと案件の管理に活用している。
導入してすぐのころに三重県に台風が直撃した。従来のやり方ではお断りしたり、受けても情報が整理されない為にうまく対応ができていなかった。しかし、問い合わせが普段の10倍の100件程集中したにもかかわらず、kintoneに情報を登録したところ、損害状況によって優先度をつけて対応できるようになり、その後リノベーションなどの新しいお仕事に繋がったケースまで。

また、案件の情報と一緒に請求情報を管理している。本来ならば、案件アプリと請求アプリの2つに分けるパターンが多いが、アプリの数が増えることで現場が混乱しないようにあえてその形をとっている。しかし、1つのアプリの情報を持たせすぎると視認性が落ちる為、kintoneの標準機能である一覧🔗やラベル🔗を活用することで、情報を識別しやすく工夫されている。

感想
あえてアプリを分けずに、利用者が活用しやすいよう意識されてアプリ設計をしている点がとてもいいなと思いました。一覧をうまく活用することで情報の識別をしやすくされているのもポイントですよね!
次はポケットから何が出てきて、システム化されるのかが楽しみです🙋

kintoneで実現する営業改革

登壇されたのはロジカルなプレゼンが印象的なバンドー化学 小林さん。

攻めの営業スタイルへの変革


バンドー化学様は神戸で産業用ベルトの生産や広告用のフィルム、ロボットの手先の素材を生産されている。拠点は全国に跨って多くあるが、 元々は全国にあった会社が統一されて今の形になったという経緯があり、仕事のやり方や書類のフォーマットが統一されないことが悩みの1つだったそう。

また、商品の引合いがとても多いのが特徴で、「待ち」の営業スタイルになってしまう傾向があり、営業支援システムを導入することで「攻め」の営業スタイルに変革していく取り組みがkintoneを導入するきっかけとなった。
実はkintoneを導入する前にSalesforce🔗を導入していた時期があったが、全社に浸透せず失敗に終わってしまった過去がある。このことから、今回のシステム導入は「必ず成功させる」というのが「攻めの営業スタイルへの変革」と並ぶ大きなテーマとなった。

情報が全社で活用され始めた

顧客情報は名刺管理サービスsansan🔗と連携し、顧客名が正しく入るように工夫した。お客様先でプレゼンの機会があれば資料をkintone上で共有し、後から他の社員が同業種での提案内容・状況をkintone上で検索し、同業種での提案の勘所を掴むことができる。また、コメント機能🔗を活用することで前任者からのアドバイスを得ることができた。顧客情報のノウハウの蓄積は潜在的に求められていたようで、導入当初から活用度がとても高い。

また、拠点ごとに作成している週報は支店長が精査し、経営層にも共有されるようアプリを設計。今までは届かなかった現場の状況が伝わることでリアルタイムの情報を見ながら営業施策が打てるように。

順調に思えるkintoneの活用。小林さんが縁の下の力持ちとなり、全国を回りながら根気強くサポートをすることで浸透度を高めたのだそう。
また、kintoneを導入するだけではビジネスチャンスは増えないが、タスクが見える化されることでマーケティングに活用できるようになったことが結果的に利益増加に繋がっているのだという。

感想
小林さんが各拠点を回りながら根気強くサポートされたそうで、「布教」がうまくいった成功事例だなと感じました。kintoneを導入する際にはkintoneを普及させる「キーマン」のような方がいらっしゃると浸透度も高くなりそうですね。
小林さんが冒頭に「初心者にレクサスはいらん。軽自動車でもたくましく走れるスズキのジムニーみたいなのがいい。」とkintoneのことを表現されていたのが印象的でした。

定着率90%以上の”ガッチング”を目指して

登壇されたのは、クリエイティブな雰囲気のドリームラボ 塩崎さん。

洋菓子業界で求められる顧客対応


ドリームラボ様は飲食業界やパティシエに特化した人材紹介サービスを展開している。パティシエというと、おしゃれで華やかなイメージがあるが、実際には力作業やルーティン業務も多い為、転職者が多いのが現状。

通常の人材紹介サービスでは、求職者と求人者に対して別々の担当がついてマッチングする場合がほとんど。しかし、洋菓子業界の転職は希望業態(個人店、ホテル、企業)や将来の夢などを詳しくヒアリングした上でマッチングする必要がある為、求人者のどちらも同じ営業担当がヒアリングを行うことでより両者の希望が叶うマッチングを実現しているのだそう。
営業1人当たりが担当する案件は月に200件程。案件数が多く、属人化しがちで、マッチングするまでの経緯がブラックボックス化なのが課題。また、新人社員が入社すると、社員同士の経験値に差がある上にノウハウを共有することができないことが課題として浮き彫りになった。

1.5か月でスピーディーに構築

kintoneを導入する前にはSalesforce🔗をしていたことがあるが、すぐに使いこなせず、実際に操作していただのは数名でほとんど浸透しなかったのだという。また洋菓子業界の業務フローは独自性が強い分システムも柔軟に変更できることが必須。kintoneを試したところ、自社で手軽にカスタマイズできる点がマッチしており、社内で活用の模索が始まった。

よく使われているのは、kintoneの アクション🔗機能 。複数のアプリを感じさせることで利用者にkintoneが複雑であるという印象を与えないないよう、1つのアプリから流れるように次のアプリにデータが渡っていくよう設計。選考状況は関連レコード🔗を利用し、1つのアプリから状況が参照できるよう工夫。今まで見えていなかった情報が見えるようになった。

1.5か月で構築できたのは単にkintoneがスピーディーに構築できるからだけではなく、gusuku Customine🔗の存在が一役買っている。例えば、洋菓子屋さんはフランス語などの難しい名前が多いので、検索時に入力するのが意外と大変。住所や名前などキーワードで簡単に検索がかけられるように検索窓の構築をCustomineで行った。塩崎さん曰く、「子供のプログラミングゲームのように操作すれば、簡単に作ることができた。」とのこと。

Customine活用事例
 https://www.r3it.com/case/dream-lab/

感想
アクションを使うことで複数のアプリを意識させない設計にされた点が参考になりました。例えば顧客アプリに、「案件を登録する」「対応履歴を登録する」というアクションボタンがあれば、やりたいことに応じてスタートのアプリが変わることがないので、混乱が少なく済みそうですね👼
kintoneそのもののカスタマイズできる機能とCustomineをうまく併用されてスピーディーに構築された参考になる事例でした!

プラグイン・連携サービス 駆使してkintoneレベルアップ

登壇されたのは 京都メディケアシステムの瀧村さん。

スピーディーな空き状況の確認

京都メディケアシステム 様はリハビリの病院、老人ホーム、介護施設を運営されている。通常は救急と療養施設が併設されているが、京都メディケアシステム様は回復期のリハビリテーションのみで運営されており、全国でも珍しい形態。
その為、外部から紹介の患者さんは全体の99%を占めているという。しかし、京都市内の回復期のベッド数はどんどん増えており、紹介時に選んでいただくアピールポイントが必要となった。kintone導入前は、外部から入院できるか問い合わせがある際に、空き状況がすぐに分からず受け入れまでに時間がかかっていた。患者さんをお待たせする時間が長いとキャンセルされる場合があり、この課題を解決することで、病院のアピールポイントを作りたいという思いからシステム導入を決めたのがkintoneに出会うきっかけとなった。

kintoneをパワーアップさせる達人


早速kintoneを使い始めたはいいが、元々ベッドの空き状況はExcelで管理されていた為、視認性が落ちたのを感じたそう。例えば、患者さんの状況に応じてセルの色を変更する条件付き書式のような使い方。これは、条件書式プラグイン🔗ですぐに解決することができた。同様に瀧村さんはkViewer🔗を利用して空き状況を外部に公開したり、PDFプレビュープラグイン🔗で職員のPCにPDFが保存されないようにするなど、様々なプラグインや連携製品を駆使してkintoneをパワーアップさせてきた。

実は瀧村さん、kintone好きが高じてTwitterでkintoneに関する情報を発信するアカウントを作成した。kintoneのユーザーやサイボウズ社員、パートナーと繋がり、プラグインや連携製品の知識はさらに増えたという。また、kintoneならではの悩みや使い方のコツを共有しあえるのも楽しみの1つのよう。
★瀧村さんのTwitter  https://twitter.com/kinbozuu

瀧村さんをkintone好きにさせただけではなく、kintoneを導入した結果、外部からの問い合わせ時にかかる日数に変化が現れた。現在、受け入れまでに平均7日かかっている。全国平均は11日なので、とてもスピーディーであることがいえる。また、当初は事務職員のみでの活用だったが、看護師さんたちにもアカウントを付与し、病院全体で情報を共有することに成功した。

kintone導入事例
  https://kintone-sol.cybozu.co.jp/cases/shimizukai.html

感想
あらゆる手段を駆使してkintoneをより便利にする熱い瀧村さんですが、元々は体育大出身でITは全く縁がないものだったそうです。業務改善を叶えつつ、ご自身も楽しんでkintoneを活用されていている点が素敵だと思いました🙌✨

伊勢からITで日本を元気にするために

登壇されたのは、コムデックの生田さん。

情報共有ができていない危機感


コムデック様はkintoneのユーザーであり、kintoneを提案する立場でもあるIT企業。しかし、自社でITツールを紹介しているにもかかわらず、過去のお客様への提案や対応内容が一元管理されていなかった。「あの件どうなっているの?」にその場で回答できていないことに気が付いたのがきっかけだった。kintoneは元々契約はしていたものの活用しておらず、これを機に徹底的に活用することが社内での目標となった。
元々個人ごとに情報の管理は行ってはいたものの、管理するツールがバラバラだた為、kintoneを活用すると決めてからは、すべてkintoneに情報を集約するようにルール化した。

属人化からの脱却と標準機能の徹底活用

導入当初はExcelと比較した優位性が見えなかったそうだが、関連レコード一覧などkintoneの標準機能を使いながら、徐々にkintoneの良さが分かっていったそう。例えば、アプリを別々に作成した場合、他のアプリの同一顧客の情報を見るためには関連レコードを利用して参照することが可能。コムデック様では、 例えば「アーセス」という顧客に関する 全てのアプリの情報を集約して閲覧するために作成した専用のアプリがあるのだそう。出先で現在の状況を聞かれた際には専用アプリのレコードを確認して、複数のアプリにまたがる情報をすぐに回答することができるようになった。
また、ハードウェアの管理をホワイトボードで行っていた部署では、kintoneの編集時の操作が馴染まなかった。そこで、KANBAN🔗 を活用することで操作を簡単にし、ホワイトボードからkintoneへの乗り換えに成功。

Twitterアカウント
  https://twitter.com/comdec_cloud

感想
当日拝見するまで全く知らなかったのですが、アーセスのKANBANをご紹介いただけたことが、個人的にはとても嬉しかったです。お客様の生の声を聞かせていただくと、勉強になる部分がたくさんありますね!自社の製品が誰かの業務を楽にした事例が聞けたことに感動しました✨

グランプリは誰の手に?

京都メディケアシステムの瀧村さんでした!おめでとうございます!

瀧村さんは11月に東京で開催されるkintone AWARDにて、登壇される予定です。瀧村さん、東京会場でも頑張ってくださいね!